風邪は万病の元と昔からよく言われていますが、漢方では、冷え性は万病の元という考え方があります。そして、冷えからくる血行不良は病気を引き起こしやすく、十分な注意が必要です。
近年、冷え体質と呼ばれる人が増えています。平熱の平均が36度以下になると、さまざまな症状を引き起こしやすいので、注意しなければなりません。
体温別にかかりやすい症状について、ご説明しましょう。
一般的に、36度台の温度を常に保っている人は、まず健康であると言っていいでしょう。理想の体温は、36.5度前後です。血行もよく、免疫力もあります。
36度になると、体がふるえることで、体内の熱を発しようと体が働きかけます。
35.5度前後の熱が続くと、自律神経になんらかの影響が出やすくなり、アレルギー症状にかかりやすい体質になると言われています。排泄機能が低下してきます。
35度前後になると、体内でガン細胞が増殖するのにもっとも適した温度になります。
体温に関係なく、女性はとくに足腰の冷えには十分注意する必要があります。足腰が冷えてしまうと、卵巣機能不全・子宮の発育不全・月経異常・子宮内膜症などを引き起こしやすくなります。また、不妊症の原因にもなります。若い女性に低体温質の人が増えています。免疫力も下がりやすくなるので、冷え性には十分気をつけましょう。
漢方では、冷え性のことを寒熱と言います。寒熱をとることで、冷え性にともなうさまざまな症状が緩和されるようになります。一言で冷え性と言っても、原因を探し出して、その人にあった治療を行い、その人の症状に合わせた漢方薬が処方されます。