冷え性には、さまざまな種類がありますが、とくに甲状腺機能低下型と呼ばれる冷え性には、十分な注意が必要です。甲状腺はのど仏の部分にあります。蝶が羽を広げたような形にも見えますが、のど仏の下で、気管を取り込んでいるようにも見えます。
甲状腺の重量は、15グラム〜10グラムと軽く、長さは3センチ〜5センチ程度です。甲状腺のおもな働きは、食べ物に含まれているヨードという物質が主原料で、甲状腺ホルモンが作られています。
甲状腺は、冷え性にも関わりがあるホルモンが分泌されています。甲状腺になんらかの障害が生じて、ホルモンの分泌機能が低下すると、冷え性になる可能性があります。甲状腺の機能低下が原因とされる冷え性のことを、甲状腺機能低下型冷え性と言います。
甲状腺機能低下型冷え性は、皮膚の温度が低下することにより、冷えの症状が見られるようになります。甲状腺の機能が低下すると、お肌や髪にうるおいがなくなります。また、体が疲労気味になり、コレステロール値が高くなります。発汗作用が悪くなり、夏の暑いときにも、体は暑いと感じているのに、汗が出なくなります。
本来、体外に排出される汗が体の内側にこもり、体内に余分な水分がたまってしまい、冷え性の症状が出るようになります。甲状腺機能低下を解消するには、甲状腺のマッサージを行うことで症状が軽減されます。甲状腺による体調の変化を感じたら、すみやかに専門医の診察を受けるようにしましょう。